2020年7月16日

台湾でのSNS事情、フェイスブックが1位?日本とは異なる嗜好について

今回は訪日大国の台湾、訪日数は480万人を越える日本のインバウンド市場にとっては欠かせない国についてお話していきます。台湾は立地も国柄も規模も日本企業のグローバル化の第一歩に最適な国として好まれています。しっかりと親日国・台湾のSNS利用習慣を理解していきましょう。

台湾におけるSNS環境やインターネット事情

台湾の電車内やホームではスマホの画面に釘付けになっている人で溢れかえっている。
中国語でこのような人々は低頭族と呼ばれ、うつむいたまま長時間スマートフォンを使い続ける人を表している。それくらい台湾の人々はSNSに熱中しているのだ。

台湾のSNS利用状況

台湾国内のソーシャルメディアのアクティブユーザー数は2,100万人。実に全人口の88%がアクティブユーザーということであり、スマホ・タブレットでのソーシャルメディアのアクティブユーザーが88%ということもわかっている。対しては日本のアクティブユーザー、スマホ・タブレットでのアクティブユーザーはともに65%となっているので、日本以上に台湾ではソーシャルメディアを利用する人の割合が高いのは歴然だろう。

(参照 https://datareportal.com/reports/digital-2020-taiwan )

男女別のSNS使用率

台湾におけるSNSの男女別利用率の比較ではさほど差はなく、ただわずかに男性のほうがわずかに利用率が高いということはわかります。特に女性は日本でいうところのTwitterと同じような感覚でFacebookを使用している人が多いとのこと、スクショをしてLINEにて友人へシェアする→それを再度ネットにて検索をするという流れなので、リンク上でのシェアというよりも本当の意味での口コミといえるだろう。

年齢別のSNS使用率

台湾人の90%以上がFacebookアカウント、87%が以上がLINEアカウントを持つという、他のSNSと比べるとシェアが群を抜いていることがわかります。また、台湾では55歳以上の世代であっても6割以上の人々日常的に使用しているそうです。3位以下はYoutube、PTT、Instagram、微信(Wechat)、Twitterと利用されています。

どの年齢層でもやはりFacebookとLINEの比率に目がいきます。
そして、12歳から24歳の若年層ではYouTube、Instagram、PTTが人気であります。
さらに、25歳以上になると「微信(Wechat)」の使用率が上がってきておりますが、微信(Wechat)とは、中国大陸で主流のLINEのようなSNSなので、基本的にLINEの方がシェアが高いとも読み取れます。
考えられる理由として、25歳以上になると仕事で中国に行くことやプライベートでも国外の友達が増えるので、微信(Wechat)の使用率が上がると考えております。 アジアでは、微信(Wechat)、台湾国内ではLINEといった感じでしょうか。

日本とのSNS利用状況の比較

HootsuiteのDigital 2020から引用した日本と台湾のSNSランキングです。
日本ではメッセージアプリのLINEが、YouTubeに次いで最も利用されています。次にユーザーが多いのがTwitterです。Twitterの日本での利用率が50%ほどなのに対し、台湾では20%とかなりの開きがあります。台湾人へのプロモーションを考えるときには、Twitterはあまり向かないでしょう。Instagramに関しては、どちらの国も30%ほど同程度ですが、Facebookとの連携などもあるのでターゲットと視野に入れることも必要です。

台湾でのSNSランキング

  • 1位:Facebook
  • 2位:LINE
  • 3位:Instagram
  • 4位:Youtube

Facebookを活用したプロモーション事例

1. 鉄道:東京メトロ

鉄道は訪日外国人に最も使われている交通手段です。鉄道会社では早くからインバウンド対策を進めており、訪日外国人が地方部を周遊しやすい環境を整備しています。東京メトロでは、丁寧にSNSを運用しており、公式Facebookページは英語、韓国語、繁体字中国語、簡体字中国語、そしてタイ語の5ヶ国語があります。また対象国によって発信内容を変えることで、より受信者に届きやすい内容になるよう仕掛けてあります。
また、駅周辺の人気スポットやおすすめの飲食店など、幅広く情報発信していることも特徴です。アジア系の男女5人が、順番に投稿しており、100以上の「いいね!」がつくこともあります。アジア系の若者が食レポをしたり、観光したりと親近感が沸く記事が支持につながっているようです。

2. 地方自治体:岐阜県高山市

人口9万人に対し、年間50万人超の訪日外国人が訪れる岐阜県高山市は、SNSを利用したインバウンド対策をかなり早い段階から進めていました。
映画「君の名は。」の聖地として人々から注目を集めた高山市ですが、「君の名は。」の爆発的なヒットにより中国・台湾等からの聖地巡礼者が急増しました。岐阜県高山市ではVisit Hida TakayamaというFacebookページを運用しており、フォロワー数が29,000以上と自治体のページとしてはかなりのフォロワー数を誇っています。
また週3回以上と投稿頻度が他の自治体と比べて多く発信してるのも特徴。更新頻度が高く運用できる理由は、Instagramと連動していることが挙げられます。

台湾SNSマーケティングを成功させるポイント

台湾のネットユーザーの特徴と嗜好を理解する

台湾ではテレビのチャンネル数が多く、100以上ものチャンネルが存在します。つまり台湾で放送されている各番組は視聴率を獲ることが非常にシビアとされています。 テレビよりもインターネットの方が多くのリーチを獲得しやすいため、インターネットのプロモーションが盛んな状況。検索エンジンはYahoo! 奇摩やGoogle台湾が人気です。
台湾でのSNSは、日本よりも利用率が高くインフルエンサーの影響も非常に強いようです。
親日家が多く、日本への関心が高いため、日本企業が進出する際のハードルは他国に比べて低いとされています。

特に若者女子の動向を理解する

台湾の若者女子は、スクショしてLINEにて口コミ的シェア→その画像内の言葉などでリーチするというケースが多いため、数字だけで分析をするのは早計だということです。またFacebookで家族など身内が参加しており投稿しづらくなりInstagramの方が気軽に投稿できるとのことです。

台湾で人気のSNSで自社アカウントを運用する

Facebookに関連するサービス(Facebook、Messenger、Instagram)に重点を置いて自社のアカウント運用をしていくことがポイントです。また、戦略的にコンセプト、ターゲット選定から台湾の現代文化的要素も含みつつ運用していくことが大切です。

台湾人インフルエンサーを活用する

近年、日本でも一般的になっているインフルエンサーマーケティングは、ブロガーやインフルエンサーの影響力も強い台湾人ネットユーザーにとってもプロモーション効果は大きいです。また、インフルエンサーの選定はターゲットによって影響は大きく変わるので重要となります。さらに、インフルエンサーマーケティングを行う際は、商材に合わせて春節などの台湾のイベント時期も意識して行うとより効果は高いでしょう。

親日国の台湾へ海外進出する方法!海外進出の成功事例も紹介

まとめ

今回は台湾におけるSNS事情や嗜好などお話させていただきました。日本よりもSNSの利用率は高く、ほぼマスメディア化しているといっても過言はありません。数字から見えるデータだけではなく、実際に現地でのヒアリングなどデータ収集も必要になります。

広告を用いた台湾への進出方法はこちらから
アフターコロナにも得策!台湾向け広告配信手順とメリットについて

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