2020年10月10日

日本と海外マーケティングの違いとは?ビジネス機会を得る上で知りたいこと

海外進出をする日本企業が増えてきていますが、必ずしも成功できるわけではありません。海外進出をして撤退してしまう企業も多いです。大手企業や有名企業でも、海外進出して撤退することがあります。なぜ、海外進出して成功することが難しいのでしょうか?
それは、日本と海外のマーケティングの違いにあります。これらの違いについて理解しておけば、海外進出して成功することができるでしょう。ここでは、日本と海外マーケティングの違いについて、分かりやすく解説します。

日本と海外のマーケティング定義の違い

まず、日本と海外のマーケティング定義の違いについて解説します。

国内マーケティングの定義

日本マーケティング協会のマーケティングの定義は、「企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動」です。調査・供給・価格決定・プロモーション・流通の確保など、総合的な活動をマーケティングといいます。

海外マーケティングの定義

アメリカマーケティング協会のマーケティングの定義は、「マーケティングとは、顧客・依頼人・パートナー・社会全体に価値ある商品・サービスの情報を伝達するための活動」です。顧客との関係性にとどまらず、社会全体にアプローチするということが、国内マーケティングと大きく違うところです。

日本と海外のマーケティングの比較

詳しくは後述しますが、日本と海外のマーケティングの違いを比較すると以下のような違いが見られます。

日本と海外のマーケティング手法の違い

次に、日本と海外のマーケティング手法の違いについて詳しく解説していきます。

1.広告手法

世界のインターネット事情は、各国で異なります。大きな売上を上げるための広告手法として、検索エンジンを活用したSEO対策・リスティング広告が効果的な国もあれば、テレビや雑誌のマスメディアが効果的な国もあります。
また、交通広告が効果で出る国など、さまざまです。このように、日本と海外で広告手法は異なるため、その国や地域にローカライズした戦略を練るようにしましょう。

2.金額表記方法

海外マーケティングの施策を行う上で、金額表記方法に注意しなければいけません。日本のECサイトでは「10,000円」と表記しますが、米国では「$10,000.00」と表記します。セントを加えた形で表記するのが一般的です。
また、円表記の場合は、税別か税込みかを記載することが多いですが、海外は各国別のルールがあります。金額表記に関する間違いをすると、トラブルに発展するため、ターゲットとする国の金額表記のルールは良く確認しておくようにしましょう。

3.スピード

海外マーケティングは、企画・検討・実行までのサイクルが早いです。日本企業は、社内の報告・連絡・相談を大切にしており、完璧なマーケティング施策に拘る傾向があるため、マーケティング施策が実行するまでスピードを要します。
しかし、海外企業には報告・連絡・相談の習慣がありません。個人に権限が付与されており、担当者の一存で、マーケティング施策が実行されることがあります。そのため、スピード感があります。海外進出したい日系企業は、スピードを重視しなければ、ビジネス機会が得られません。そのため、日本と海外のビジネス展開の速さにも注意しておきましょう。

4.セールス手法

日本のマーケティングでは、自社商品の魅力をアピールすることが多いです。しかし、海外マーケティングで優先されるのは、顧客のベネフィットです。そのため、海外のプロモーションでは、積極的に割引が行われています。
商品価格を値下げしたいのではなく、注目してもらうために割引しているのです。このように、セールス手法も異なります。

5.アフターフォロー

日本と海外のマーケティングの違いで注意したいことが、クレームです。日本の消費者は、商品・サービスが気に入らなくても、クレームを伝えてくる人は少ないです。しかし、海外の消費者は、商品・サービスが気に入らなければクレームを出してきます。
インバウンド事業を始める企業で、クレーマー対策で四苦八苦するところも少なくありません。そのため、海外進出する際は、アフターフォロー体制を整えるようにしましょう。

海外マーケティングで成功する日本企業の特徴

日本と海外のマーケティングには違いが見られます。そのため、海外進出に失敗する企業も少なくありません。そのような中でも、成功している企業は存在します。実際に、どのような企業が成功しやすいのでしょうか?ここでは、海外マーケティングで成功する日本企業の特徴をご紹介します。

市場調査を行う

海外マーケティング実施する上で大切なことは、市場調査です。日本国内で商品が売れたからという理由で、海外で同じように売れるとは限りません。需要があるのか、競合他社が存在しないか、市場調査を入念に行わなければいけません。
また、ビジネスを行う上での法規性も各国で異なります。これらの法律を理解しないまま、ビジネスを始めてしまうとトラブルを招くこともあるので注意しましょう。

適切な集客方法が選べる

海外マーケティングで成功を収めるためには、進出国に最適な集客方法を選ぶ必要があります。例えば、ICT総研の「2020年度SNS利用動向に関する調査」によると、日本のTwitterのアクティブユーザー数は4,500万人、Facebookのユーザー数は2,600万人ですが、アメリカでは、Twitterユーザー4,900人、Facebookのユーザー1憶9,000万人でFacebookが一番利用されています。また、日本人は匿名性を好みますが、アメリカは匿名にこだわりを持ちません。
このように、各国で使用されているデジタルチャネルは異なり、利用方法も異なるため、適切な集客方法を選ぶ必要があります。

文化・習性を理解している

海外マーケティングで求められる能力は、柔軟性・理解力・適応力です。進出国の消費者に対してマーケティングを行う場合、異なる文化・風習を理解して、柔軟に適応していくことが大切です。自分の考えに固執してしまうと、海外マーケティングで成果を出すことは難しいです。
実際に海外マーケティングで成功している企業は、進出国が母国となる外国人スタッフを採用していたり、海外Webマーケティング支援会社に相談して、文化・習性を理解してローカライズしています。

Webマーケティングに力を入れている

スマホの普及により、デジタル情報を収集して商品を検討・購入する人が増えています。そのため、Webマーケティングは必要不可欠なものとなりました。インターネット広告だけではなく、動画やSNS、アプリを活用したマーケティングを行っていくことが大切です。
Webマーケティングを通して、非対面のコミュニケーションを積極的に図ることで、見込み客を育てあげられ、業績アップにつながります。
海外マーケティングで成功している企業は、各見込み客にパーソナライズ化した情報発信をするなど、Webマーケティングに力を入れています。

スピードを意識している

海外でビジネスを展開するためには、現地の競合企業と戦っていかあければいけません。他国の企業はスピード感が早いため、スピード対応をしていかなければ、ビジネスチャンスを見逃してしまいます。海外進出で成功している企業は、このような海外市場の特徴を理解しており、トライ&エラーを繰り返してスピードのあるビジネス展開をしています。

海外マーケティングの基礎知識から成功事例は、こちらの記事でもまとめております。併せてご覧ください。

海外マーケティング成功事例から学ぶ5つのマーケティング施策

まとめ

今回は、日本と海外のマーケティングの違いを解説しました。日本でマーケティングに成功しても、海外マーケティングに成功できるわけではありません。日本と海外のマーケティングには違いがあります。これらの違いを理解した上で、海外マーケティングを行いましょう。 海外マーケティングには市場調査やデジタルマーケティングに関するノウハウが必要です。また、競合企業に勝つためにも、トライ&エラーは欠かせません。
もし、社内リソースで目標達成が難しいと感じた場合は、海外Webマーケティング会社に依頼する方法も1つです。そのような場合は、ぜひ、当社までお気軽にご相談ください。

 

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