2020年8月17日

インドネシアSNSを知るには これを抑えておこう!

インドネシアの国民性を知ろう

インドネシアという国に漠然としたイメージ、もしくはさっぱりわからないという無い人が多いかもしれません。
世界地図を見ると「オーストラリア大陸の上にある、赤道を跨いだ細々した国」という印象を抱きますが
そこはメルカトル図法の罠、実際はほぼアメリカと同じ横幅で、国内に3つの時差が存在します。

首都ジャカルタやスマトラ島があるエリアは日本から2時間遅れ、バリ島やロンボク島のリゾート地が有名なエリアは1時間遅れ、マルク諸島やパプアが位置する東側は日本と同じ時間帯となっています。
13000超えの島々から成り立つ世界最大の島国家であるインドネシアには300以上の民族が混在しており、
それぞれ別の現地信仰や公用語はインドネシア語であるものの、各民族ごとに(関西弁などと言った方言レベルではない)別言語があります。

国の決まりとして宗教に属さねばならず、国民の90%はイスラムを信仰している世界最大のムスリム国家としても有名です。
しかし、観光地として有名はバリ島はヒンドゥー教徒が大半を信仰していたりと、
各宗教でのタブーの把握やSNSでのマーケティングの際には後述する、ターゲットの属性の把握が必要不可欠となるなかなか一筋縄では行かない国と言えるでしょう。

人口は2億6000万人を超え、平均年齢は29歳。
2030年までは人口が増え続け人口ボーナスが向こう15年ほど期待できる非常に魅力的な国であると言えます。

GDP推移を見ると通貨危機以降年ほぼ5%ほどのGDP成長率を記録しましたが、コロナの影響により2020年第1四半期は2.4%のみ、成長の要であった製造業が痛手を被ったこともあり今後の成長の鈍化は否めません。
しかし、後述で詳しく触れますがインターネット市場はどうやら盛り上がりを見せているようです。
日本人の視点から見ると親日国家としても知られており、日本製製品への高い信頼など日本人への評価は疑いようがありません。

SNSの変遷を知ろう

We are Socialの調査によれば、インドネシアのネットユーザー総数は人口の64%にあたる、1億7520万人がインターネットを使用しているとのこと。

6歳から64歳までのインターネットユーザーのうち、スマホの所持率が96%、ラップトップもしくはデスクトップPCが66%、タブレットが23%、ゲーム機が16%、そして意外なことにVRが5%に上る、とのことでした。

そして肝心のSNSアクティブユーザー数は、程度の差はあれど1億6000万人と記録されています。この数字は、2019年と比較すると1年で1000万ユーザーも増加したとのことで、如何にネット市場が異常な規模で伸びているのかがよくわかります。
この1億6000万人のユーザーが時間を消費するSNSは下記の4つが代表例として挙げられるようです。

YouTube 88%

WhatsApp 84%

FaceBook 82%

Instagram 79%

他の人気SNSはTwitter, LINE, LinkedIn, Pinterest等と続くそうです。

当然人口のそもそもの母数が多い中でのこの割合ですから、Facebookはアメリカ、ブラジル、インドに続き4番目のユーザー数を誇るそうです。
しかし、急激なインターネットの広まりはユーザーのリテラシー面で多くの課題を残し、FaceBookやTwitter他個人の発信力が強くなるSNSではデマ等が拡散されることが国の課題の一つともなっています。

▶ 政府による規制を受けたTikTokは、教育コンテンツで大きな躍進

最近インドで規制を受けたことでも話題になったTikTokは、実は各国に先んじてインドネシアの市場にて一度規制をされた過去があります。

それは2018年7月、「多くのポルノ、反宗教的コンテンツの温床となっている」という理由で突然情報通信庁に遮断をされたことに端を発します。
この突然の規制はインドネシア国内でも大変物議を醸しましたが、現在はアルゴリズムの改善が認められたのか解禁された後現在は2000万ユーザーをゆうに超え、このコロナ期間でさらに20%のユーザー数を伸ばしたそうです。
アプリの性質上子供が多いことは疑いようはありませんが、この間「一緒に学ぼう」コンテンツを充実させたことにより教育アプリとしての側面を押し出しました。

同様の理由で、過去にThumblrも規制を受けるなどポルノ・反宗教・テロ等に関わる物を理由に度々インドネシア政府の介入がSNSでも起こりうるのは知識として必要かもしれません。
(当然FacebookやTwitter等でも同様の問題が起こっていることは認識されているはずですが、あまりのユーザー数の多さに手をこまねいているのもあるのでしょうか…)

つい最近の事例では、同様の理由でNetflixがブロックされていました。

▶ Instagramのスターはセレブ? 強烈なステータスへの憧れ

インドネシアのインスタグラマーは「セレブグラム」というカテゴリで括られることが多く、これらは「セレブなインスタグラマー」というインドネシアSNS独自の概念です。
日本でも「インスタ映え」とフォトジェニックでどちらかというと非日常的な一コマを強調する側面が強いですが、インドネシアの上位インスタグラマーは海外旅行での写真、ホテルのスイートルームでの自撮り、高級ブランドを身にまとった写真という「分かりやすいお金持ちの写真」等を主コンテンツとする人が多いです (その殆どがもともと芸能人というのも多いのですが…)。

Raffi Ahmad and Nagita Slavina
フォロワー : 記事執筆時点で4396万人
https://www.instagram.com/raffinagita1717/

Ayu Tingting
フォロワー : 記事執筆時点で4328万人

上位は主にコスメ、ファッションなどの文脈でセレブアピールをしていく傾向が強そうです。

インドネシア進出のメリット・デメリット

日系企業にとってインドネシアへ進出することは、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。例えばインドネシアは経済成長が継続している、といったメリットがあります。その他にも様々なメリット・デメリットがあるので、インドネシアへ進出をお考えの方は是非こちらの記事もご覧ください。

インドネシアに海外進出する方法と成功事例

▶ 世界有数のYouTuber市場

インドネシアのインターネット1億6000万ユーザーのうちの88%がアクセスをするYouTube。
その盛り上がりの裏付けとして、インドネシアのYouTubeでは登録者数1千万人を超える「ダイヤモンド盾」の称号を持つチャンネルが執筆当時で23チャンネル、
100万人を超える「金盾」は631チャンネルにものぼります。

インドネシアで登録者数1番のAtta Halilintar
登録者数 : 記事執筆時点で約2500万人
https://www.youtube.com/channel/UCaKLg1ELiX0zTJ6Je3c5esA

主に芸能人やインフルエンサーとの対談動画が多いようです。

プラットフォームごとに上位の傾向は異なるものの、今後も伸び代が期待される有望なマーケット、インドネシアのご紹介でした。

海外でSNSを運用したマーケティングをお考えの方はこちら

 

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