中国EC市場規模は日本の約10倍!中国マーケティングの基礎知識

中国は巨大マーケットとして知られており、中国進出を考えている企業は多いです。中国のEC市場規模は200兆円と言われており、日本の市場規模の約10倍です。実際に、中国に進出して売上高を伸ばしている日本企業も存在します。
中国で商品を売る際に欠かせないのが、マーケティング知識です。ここでは、中国マーケティングを実施する上で知っておくべき基礎知識について分かりやすく解説します。ぜひ、中国進出を考えている方は、この記事を参考にしてみてください。

中国マーケティングで知っておくべきこと

中国は独自の文化が根付いており、これらを理解することがマーケティングをする上で欠かせません。そのため、まずは、中国マーケティングを実施する上で知っておいた方が良いことをご紹介します。

1.クチコミ社会である

中国は、政治の影響などもありマスメディアの情報を信じない文化があります。そのため、日本以上に口コミを重要視しているのです。 口コミにて情報が広がる文化になっており、SNSやインターネットサービスを通して情報が伝わる仕組みになっています。また、中国では、口コミを発信する消費者(KOL)も登場しています。

2.自国製品の信用が低い

中国では、国内生産の商品に対する不信感が根強く、価格が高くても輸入商品を優先して買い求める人が多くいます。なかには「中国の商品は絶対に買わない」という人もいます。
中国ではMade in Japanの商品に高い信頼が寄せられており、大変人気です。そのため、中国に輸出すれば売上が伸びたという日本企業も多かったりします。

3.巨大マーケットである

日本の経済産業省の報告書によると、中国EC市場規模は2018年で166兆円。毎年、需要は伸びており200兆円を超えると予測されています。日本のEC市場規模が19.4兆円と言われているので、中国は日本の市場規模の約10倍。中国は巨大マーケットなので、ビジネス機会を得ることができます。

4.モバイル&キャッシュレス大国である

中国はモバイル&キャッシュレス大国で、キャッシュレス比率は約60%まで普及しています。 モバイル決裁が急成長を遂げていますが、カード決済では「銀聯カード」が普及しています。「銀聯カード」とは、買い物の時に決済と同時に自分の預金口座から即座に引き落とされるデビットカードです。クレジットカードとは異なり、低所得者でも銀行口座を開設すれば、銀聯カードが発行されます。
この2つのサービスによって、現金を持ち歩かなくても不自由なく生活できているのが中国の実情です。

5.大規模情報閲覧システムが採用されている

中国は大規模情報閲覧システム(グレート・ファイアウォール)が採用されています。政府に対して不利益な情報を遮断するという目的で採用されており、中国ではGoogleやFacebookの閲覧ができません。中国独自の検索エンジンやSNSチャネルが使用されていることが、他国と大きく異なる点です。

中国マーケティングに欠かせないチャネル

中国マーケティングを実施すれば、巨大マーケットでビジネス機会が得られることは理解して頂けたと思います。また、独自文化が根付いているため、それを理解した上でのマーケティング施策が欠かせません。
大規模情報閲覧システムが採用されている中国のマーケティングでは、どのようなチャネルを使用すれば良いのでしょうか?ここでは、中国マーケティングに欠かせない各チャネルをご紹介します。

検索エンジン

中国ではBaiduの独自検索エンジンが使用されています。百度写真、百度ニュース、百度地図、百度ビデオ、百度知識などが提供されており、約3億7000万人にユーザーが使用しています。中国ではGoogleの検索エンジンは使用できないので、インターネット集客をするにはBaiduについて理解を深めることが大切です。

SNS

中国は口コミ社会のため、SNSを上手に活用することがマーケティングで求められます。中国で使用されているSNSには、以下のようなものがあります。

・Weibo(ウェイボー)
総合SNSの中でも代表的なサービスです。Twitterのサービスに似ていて、興味のある情報を集めるために利用されます。不特定多数の人に情報発信できるのが大きな特徴で人気を集めています。Weiboのユーザー数は約6億人です。

・Wechat(微信)
Wechat(微信)は、中国で影響力のあるチャット型SNSです。インフラ化を主導しているのもWechatです。Wechatのユーザー層は幅広く、若者から高齢者まで約8億人が利用しています。

・QQ
QQは、チャットをはじめとしたコミュニケーションツールとして利用されるSNSです。QQ運営会社はWechatのTencent社です。Wechatと比較すると中高生のユーザーが多いです。実際に、中高生向けのブランディングが行われています。QQのユーザー数は約8億人です。QQ空間では写真やブログがアップできるようになっています。

・douban
QQと似たようなサービスですが、書籍・ドラマ・映画などのエンタメコンテンツに強いSNSです。ジャンル特化型SNSでユーザー数は約1億人です。

・人人網
中国版Facebookと呼ばれています。ユーザー数は約5,000万人と少ないですが、情報共有うなどに良く使われるSNSです。

・TikTok
TikTokは、ByteDance社が開発しているモバイル向けショートビデオプラットフォームです。アプリでは視聴のみならず、短い動画クリップの撮影および編集、動画クリップへの特殊効果の追加ができるようになっています。TikTokのユーザー数は950万人です。

ECサイト

中国のオンラインショッピングモールに出店する方法もマーケティング戦略の1つです。中国には以下のようなECサイトがあります。

・天猫
天猫はアリババが運営する中国最大のオンラインショッピングモールです。出店者は認定を受けた有名ブランドや直営店のみとなっています。EC市場シェア率は55%と断トツです。

・京東
京東は、中国で360buyを経営していた劉強東が運営しているオンラインショッピングモールです。家電・PC・家具・衣類・食品・書籍などの商品をネット販売しています。

・拼多多
拼多多は、共同購入システムを持つ中国のオンラインショッピングモールです。2015年9月にショップがオープンして売上は右肩上がりに伸びています。

中国マーケティングで欠かせないイベント情報

中国ではビジネス機会が得られるイベントが定期的に開催されています。どのようなイベントが開催されているのでしょうか?ここでは、中国マーケティングに欠かせないイベント情報について分かりやすく解説します。

春節

春節とは、中国におけるお正月です。お正月の期間は約1週間で、春節の時期に日本へ訪れる中国人観光客が増えています。北京から羽田空港までは2時間で到着するので、手軽なため日本を訪れる中国人が増えているのです。そのため、春節のタイミングに合わせてインバウンド集客を狙うとビジネス機会を得ることができます。

婦人節

3月8日は婦人節と定められており、女性は半休を得ることができます。スーパーやデパートでは、洋服やバッグ、化粧品などの女性向け商品のセールが行われるのです。とくに日本の化粧品の売れ行きが良いとされており、ブランド認知向上と購買促進を図ることができます。

光棍節

中国の11月11日は、光棍節と呼ばれており、1が並ぶことから「独身の日」とも別名で呼ばれています。中国の最大手オンラインショッピングモールを展開するアリババが光棍節に注目し、11月11日にセールを開催するようになりました。
アリババが運営するTmallでは、独身の日だけで約3兆円の売上になるとされており、大きな注目を集めています。

まとめ

今回は、中国マーケティングについて解説しました。中国のEC市場規模は、日本のEC市場規模の約10倍です。しかし、中国独自の検索エンジンやSNSチャネルが使用されているため、中国マーケティングのノウハウは欠かせません。
実際に、どのように施策を打てばいいのか悩んでしまうこともあるでしょう。
まじすけ株式会社では、SNSなどを利用し海外進出を支援しています。ご相談などがあればお気軽にお問い合わせください。

 

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