IT技術や輸送手段の発達により、今や世界各地に商品を届けることが可能です。
自社製品を海外マーケットに進出させるにあたり、ECサイトの存在は欠かせません。
特にコロナ禍では海外旅行ができず、国内でさえ自由に買い物することが難しくなっている状況で、ECサイトの利用がますます増えています。
そこで今回は、大手ECサイトであるeBayとAmazonについて、それぞれの特徴やメリット・デメリット、両者の違いを紹介します。
越境ECを始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
eBayとは
まず初めに、eBayの具体的な内容を見ていきます。
特徴
eBayとは、アメリカに本社を置く、世界最大級の越境EC・オンラインオークションサイトです。
日本では、楽天やAmazonなどに比べ、知名度が低い傾向にあります。
しかし、市場規模は年々拡大しており、世界190カ国に出品が可能です。
中国に次ぎEC市場規模が世界2位のアメリカ国内では、EC売り上げ3位にeBayがランクインしています。
また、eBayは安全・快適な取引のために、独自のセラー保護プログラムや知的財産保護プログラム、真贋保証サービスを完備しています。
eBayを利用するメリット
eBayの利用には以下のようなメリットがあります。
販売商品の種類が豊富
eBayは、新品だけでなく、中古品やヴィンテージ商品の販売が可能です。
さらに、商品は固定価格またはオークション形式で販売できます。
そのため、希少価値の高い商品を定価よりも高く販売できるかもしれません。
また、オリジナリティが高かったり、登録商品コードがなかったりしても、一部のコア客にヒットすれば儲けを得やすいです。
日本セラーは信頼を得やすい
世界各国で利用されているeBayでは、日本セラーの信頼度が高いと言われています。
Made in Japanクオリティを全面に出すことで、新規参入者でも利益を上げやすくなるかもしれません。
バイヤーとの距離が近い
eBayでは、顧客情報がリンクしているバイヤーのメールアドレスを取得できます。
値段交渉や商品に関する業務的な連絡はもちろん、商品販売後のやりとりも可能です。
アフターフォローやメールマガジン、リマーケティング広告などで、バイヤーとの関係性を築き、リピーターを確保しやすいでしょう。
即日入金される
eBayでは主に、セキュリティ面で安心感が強いPayPalが利用されています。
商品が売れた際には、PayPalのアカウント残高に即時入金される点が魅力的です。
ただし、eBayで販売開始間もないセラーは、売れてから21日間資金が保留されます。
サポートが手厚い
eBayでは日本企業の越境EC支援事業に力を入れています。
サポートサイトでは、出品方法や海外のトレンド情報を紹介したり、日本語での問い合わせ窓口を設けたりと、新規参入者にやさしい姿勢です。
eBayを利用するデメリット
反対に、eBayのデメリットは何でしょうか。
販売形態が複雑
eBayでは販売される商品が、新品・中古・格安・高額などバリエーション豊富です。
商品のジャンルが多い分、料金設定も複雑で、扱いづらく感じるかもしれません。
大量出品できない
eBay利用をスタートしたばかりの頃は、販売可能な出品数が少ないです。
初期の月間出品上限は、10品目合計500ドルと定められており、販売実績を作りながら徐々に出品枠を広げるしかありません。
Amazonとは
次に、Amazonの具体的な内容を見ていきましょう。
特徴
Amazonは、アメリカ国内のECシェア38.7%を誇る最大のサイトです。
日本国内でもECシェアランキング2位で、楽天市場と同じくらい多くの人が利用しています。
Amazonはサイト上に複数店舗を構えるようなオンラインショッピングモールではなく、あくまでAmazonの自社販売サイトです。つまり、セラーはマーケットプレイスとしてAmazonのサイト上で商品を販売します。
Amazonマーケットプレイスの対象国は日本を含めて16カ国であり、eBayと比較して少ないです。
Amazonを利用するメリット
では早速、Amazonを利用するメリットを見ていきましょう。
売り上げが安定しやすい
Amazonはユーザー数が多く、広告を出して集客も期待できます。
商品が売れるとAmazonから高評価を受け、売り上げを安定化しやすいのが魅力的です。
物流代行サービスがある
AmazonではFBAと呼ばれる物流代行サービスの利用が可能です。
出品時に商品をAmazonの倉庫に送るだけで、在庫管理から梱包・発送を行ってくれます。
大量出品できる
Amazonでは、出品数の上限がありません。
大量の在庫がある場合、Amazon参入直後でもすぐに出品できます。
Amazonを利用するデメリット
では反対に、Amazonのデメリットを確認しましょう。
価格競争が激しい
Amazonは、自社販売に加えマーケットプレイスが展開されることで、商品数が多いです。
出品数の制限がなく新規参入のハードルが低い分、価格競争も激しい傾向にあります。
最低価格の出品者がサイトトップに表示されるため、価格の比較も顕著です。
自由度が低い
Amazonの出品ページは、主に商品写真・価格(送料込or別)・商品簡易説明・商品詳細説明のみで構成されています。
他者との差異化は必然的に価格設定となりがちです。
リスクが大きい
Amazonは、急なアカウントの停止・凍結のリスクが高いと言われています。
また、商品の売上金を受け取るまでに2週間以上要し、何らかの理由で入金が保留とされるケースもあるようです。
そのため、キャッシュフローが悪くなる恐れも考えられます。
AmazonとeBayの違い
上記で見た通り、AmazonとeBayは、対象国や入金スピードなどが異なります。
また、両者の1番の違いは、販売形態です。
オークション・フリマアプリとしての機能面が強いeBayは、中古品やヴィンテージ品の取扱が多く、販売価格の幅も広い傾向にあります。
一方、Amazonは自社販売とマーケットプレイスの融合型サイトであり、新品商品がメインとなる分、価格競争も激しいです。
自社製品の特徴に合わせてECサイトを選ぼう
今回は、ECサイトの代表格であるeBayとAmazonの特徴やメリット・デメリットを解説しました。
両者の違いをお分かりいただけたでしょうか。
海外への販路拡大にはECサイトなどのITを使った手段と具体的な施策をきめるためのマーケティングが重要です。
販路拡大に役立つマーケティングは成功事例から学ぶよいでしょう。
下記記事にて、海外マーケティングの成功事例をまとめています。
興味のある人は参考にしてみてください。
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