さまざまな企業でWebサイト制作やアプリ開発がされていますが、UXを意識した制作の重要性に注目が集まっています。GoogleのSEO評価でもWebサイトやアプリのUXが高いかどうかが上位表示にも影響すると発表して、更にUXの重要性は増しました。
このUXとは、何なのでしょうか?UXはマーケティングとも深い関係を持つものなので、企業のマーケターはUXについて正しい知識を身に付けておきましょう。ここでは、UXについて分かりやすく解説します。
マーケティングと関係深いUXデザイン
マーケティングと関係深いUXとは何なのでしょうか?UXデザインを工夫すれば、マーケティングに成功すると聞いたことがある方もいるでしょう。まずは、UXについて分かりやすく解説します。
そもそもUXとは
UX(User eXperience)とは、サービスを通じて得られる顧客体験のことをいいます。そのため、UXとは製品やサービスの品質を向上させる目的で説明されることが多いです。
国内では、テクノロジーの進化に伴い、マーケティング活動が変化してきています。そのため、UXの重要性が高まってきているのです。
UXとUI
UI(User Interface)とは、ユーザーとサービスの接点のことをいいます。ユーザーは、Webサイトやアプリを利用します。欲しい情報が得られるWebサイトやサクサクと動くアプリなど、使いやすさがUIです。
レイアウトをはじめ、文字のフォントや画像、操作ボタンなどがUIに含まれます。UXとUIは異なり、UXの一部にUIが含まれていることになります。そのため、UXとUIは同じものと勘違いされてしまいがちです。
UXとHCD
UXと似た専門用語としてHCDがあります。HCD(Human Centered Design)とは、直訳すると「利用者目線に立って開発する」という意味になります。サービスの利用者を観察・理解・設計・評価することで、より良いサービスが作れるという基本概念です。UXと合わせて覚えておきましょう。
UXデザインのマーケティング上の注意点
Webサイトやアプリの利用者に満足してもらうためには、UXデザインにこだわる必要があります。実際に、どのようにこだわれば良いのでしょうか?ここでは、UXデザインのマーケティング上の注意点をご紹介します。
見つけてもらえるように工夫する
マーケティングを実施する上で、サービスの見つけやすさを意識するようにしましょう。サービスを開発しても、消費者に認知してもらわなければ意味がありません。そのため、検索エンジンで上位表示させたり、SNSで呼びかけたりするなどの行動を起こして、見つけてもらう必要が出てきます。
ビジュアルを卓越させる
顧客満足度と優れたビジュアルは深い関係性があります。卓越したビジュアルは永続的な印象を残すことができるので、自社のブランディング化をするためにもビジュアルにはこだわりましょう。
使いやすさを意識する
魅力的なインターフェイスを備えたサービスは、顧客満足度を高めることができて、再び使用してもらえます。この使いやすさは、ブランドに対する信頼にもつながります。
マーケティングでUXを向上させる方法
マーケティングで欠かすことができないUXを向上させるには、どのような準備をすれば良いのでしょうか?ここでは、UXを向上させる方法について解説します。
1.ペルソナを作成する
ペルソナは、マーケティング用語で「サービスを利用する架空のユーザー像」を意味します。従来のマーケティングでは、年齢や性別などの属性などでターゲットを絞り込んでいました。
しかし、ライフスタイルの多様化で属性だけでは顧客のニーズが予測できなくなりました。そのため、属性だけではなく、価値観や行動特性までを想定したユーザー像であるペルソナを作成することが大切となります。
2.カスタマージャーニーマップを作成する
カスタマージャーニーマップとは、ペルソナの購買プロセスを可視化するための表です。カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客を深く理解できて、企業目線だけではなく顧客目線も分かるようになります。また、マーケティング活動における意思決定が迅速で的確となるというメリットが得られます。
3.ユーザーテストを実施する
UXデザインが完成したら、社内の人だけではなく一般ユーザーにも確認してもらってください。この確認方法をユーザーテストといいます。第三者に確認してもらうことで、制作者側が気付けない部分の指摘をもらうことができます。
UXデザインが魅力的!マーケティング成功事例
UXデザインが魅力的だとユーザーから賞賛されているWebサイトやアプリがあります。UXデザインが優れているとユーザーの満足度を高めることができ、多くの人に利用してもらえますが、どのような工夫をすれば良いのでしょうか?実際に、UXデザインにこだわり、マーケテフィングに成功している企業事例をご紹介します。
1.LINE
(出典元:AppStore)
SNSの代表でもあるLINEは、UXデザインに注力しています。従来のメールは、メールボックス内の1通ずつのメールを開封しなければいけませんでしたが、そのような手間を失くして、ユーザーに新たな体験を提供しています。また、LINEスタンプなどユーザーを楽しませる工夫もされており、月間アクティブユーザー数は8,000万人を突破しました。
2.クックパッド
(出典元:クックパッド公式サイト)
クックパッドには、デザイン指針を可視化した「citrus(シトラス)」というデザインシステムがあります。ユーザーインタビューを定期的に実施して「家族に美味しいと喜んでもらえる料理を作ること」「時短になる料理を作ること」「料理の腕前の上達度が上がっていることを感じられること」など、ユーザーが満たされるUXデザインを手掛けています。
3.SmartNews
(出典元:App Store)
SmartNewsは、ユーザーが求める情報を届けるニュースアプリです。1000種類以上あるコンテンツをパーソナライズ化して、ユーザーが必要とする情報を個別配信しています。配信ニュースをカスタマイズできるのが魅力的です。また、位置情報活用した現在地のニュースや天気予報が読めるなど、快適なニュースアプリとして君臨しています。
4.LiBz CAREER
(出典元:LiBz CAREER公式サイト)
LiBz CAREERは、仕事とプライベートを重視したい女性限定の会員制転職サービスです。ペルソナを設定した結果、「家庭を尊重した働き方ができるか不安」と感じているユーザーが多いことに気付き、そのような不安を払拭するトーン&マナーの設計で、ユーザー獲得に成功。現在も会員登録者数は増え続けているサービスです。
5.TownWiFi
(出典元:App Store)
TownWiFiは、街中のWi-Fiに自動接続するアプリです。新規ユーザー戦略の1つとして、日本外国人旅行者の利用促進に取り組むにあたり、海外旅行者へのインタビューを実施。外国人旅行者は、日本語で書かれたWiFi設定方法に苦戦することが多く、そのような課題を解決したアプリとして高い評価を得ています。
まとめ
今回は、マーケテフィングとも深い関係のあるUXについて解説しました。ユーザー体験の満足度を意味するUXですが、LINEやSmartNewsのようなサービスが成功事例として挙げられます。
サービスを利用したユーザーが高い満足度を得ていれば、利用者数は増えていくため、UXを意識するとマーケティングに成功しやすいのです。そのため、UXとマーケティングは深い関係性があるといわれています。
ぜひ、これからWebサイトやアプリを開発する場合は、UXデザインについて深く考えてみてみましょう。また、自社内でUXデザインができないと悩んだ場合は、ぜひ、マーケティング支援会社まじすけまでご相談ください。
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