2021年10月18日

香港のSNS・ネット文化と海外マーケティング成功のポイント

東洋文化と西洋文化が混じり合う香港は、グローバルかつダイナミックな都市です。

日本から飛行機で4~5時間の距離に位置し、時差も1時間しかないため、観光地として日本人に人気があります。

また、ビジネスの拡大先として香港を選ぶ日系企業も多いです。

そこで今回は、香港のインターネット使用状況やSNS事情をチェックしながら、香港でSNSマーケティングを成功させるためのポイントを解説します。

海外SNSマーケティングを検討している方や香港に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

香港のネット事情

初めに、香港のインターネット周辺事情を見ていきましょう。

本記事では、We Are SocialとHootsuiteによる「Digital 2021」の調査結果を参照し、データを深掘りします。

インターネット利用者数

香港の総人口は752万人で、前年に比べて+0.8%の増加傾向にあります。

インターネット利用者は692万人と、総人口比92%です。

インターネットユーザーも前年より1.9%増え、今後もますます増加していくと予想されます。

スマートフォン普及率

香港ではモバイル接続が1380万で、人口比183.4%をマークしています。

16歳から64歳までのインターネット利用者の間で、スマートフォンの普及率は96.9%です。

インターネット使用時間

香港のインターネットユーザーの1日のネット平均使用時間は、7時間15分です。

一方、中国本土のネット平均使用時間は5時間22分であり、香港の人々がネットを頻繁に使っていることが分かります。

中国ではその分、新聞を読んだり、音楽やPodcastを聴いたりする時間が長いようです。

インターネットブラウザシェア

香港におけるインターネットブラウザシェアは、Google Chromeが最も大きく、55.3%を占めます。次にSafariが29.1%、Samsung Internetが6.9%です。

中国本土では、インターネット検閲の影響もあり、Baidu百度や搜狗(Sogou)などの検索エンジンが頻繁に使われています。

しかし、香港では中国本土の検閲の影響を受けないため、他国と類似したブラウザシェアです。

香港のGoogle検索では、YouTubeやニュース、翻訳、天気などが多く検索されています。

オンライン検索ツール

オンライン検索では、従来の検索エンジンを利用する人が98.8%を占めます。

他にも、ソーシャルメディアを検索ツールとして使う人が44.2%、音声検索を利用する人が34.4%です。

オンラインコンテンツ使用状況

インターネットを介したオンラインコンテンツの使用状況では、オンラインビデオの視聴率が94.9%と非常に高いです。

また、音楽ストリーミングサービスを視聴する人の割合も61.5%と高く、日常的に音楽を聴いていることが分かります。

スマホでのビデオゲームプレイ率は70%台にとどまり、他国に比べ人気は抑え気味なようです。

香港で人気のSNS

インターネット環境さえあれば、世界中の人と繋がれるSNSは、今や私たちの日常生活に欠かせない存在となっています。

ここでは、香港においてSNSがどのように使われているのかをチェックしましょう。

SNSユーザー層

香港のSNSユーザー数は644万人で、総人口の85.6%を占めます。

このSNS普及率は、中国本土の64.6%に比べると高いです。

また、SNSユーザー数は前年の+1.7%で、今後も増加が期待されます。

SNSユーザー層は、25~34歳が女性17.5%・男性13.3%と最も多く、次いで35~44歳が女性14.1%・男性10.1%です。

全年代において、男性よりも女性のSNSユーザーが多く占めます。

また、SNSの使用時間は1日あたり1時間57分です。

インターネット利用者のうち、SNSをビジネス目的で使用する人は34.3%を占めます。

人気のSNS

香港で人気のSNSを、利用者数が多い順に紹介します。

YouTube

香港のインターネットユーザーが最も利用しているSNSは、YouTubeです。

YouTubeの広告は、香港の88.3%の人口にリーチすると考えられます。

YouTubeの上位検索ワードは、「LIVE」や「歌曲」などの音楽や映画・エンタメ要素が強いです。

 

WhatsApp

欧米で主流のメッセージアプリ・WhatsAppは、香港でも83.6%の人が使っています。

日本におけるLINEのように、家族や友人間の日常的な連絡手段として利便性が高いです。

ただし、SNSマーケティングとしての効果は、他の投稿系アプリに比べ弱く感じられます。

 

Facebook

香港で500万人の人が利用しているFacebookは、Facebook Messengerと共に人気度が高いです。

投稿が表示されるタイムライン上に広告を出せるため、大きなプロモーション効果が見込めるでしょう。

Instagram

香港で女性に多く使われているInstagramは、広告だけでなくアカウント運用によるブランディング・集客効果もあります。

 

WeChat

WeChatは、中国・台湾・香港の中華圏における最大のSNSアプリです。

チャット機能だけでなく決済機能もあり、香港の人々のキャッシュレス生活に欠かせない存在となっています。

香港でSNSマーケティングを成功させるポイント

では、香港でSNSマーケティングを行う際のコツは何でしょうか。

時事ネタやトレンドに注目

香港の人々は、時事問題や最新情報に関心を寄せています。

トレンドにまつわる内容を文章・ビジュアルなどあらゆる面で、端的に分かりやすく伝えるのがポイントです。

現地の言語や文化を尊重

香港の公用語は中国語と英語で、検索上位のワードには両者が混在しています。

また、中国語には方言が複数種類あり、香港では広東語と繁体字の使用がメインです。

印刷物やネット広告などでは、香港の人々に身近な単語や表現を使いましょう。

ユーザー層に合ったマーケティング戦略

香港のSNSユーザーは、25~44歳の働き盛り世代が多いです。

そのため、ビジネス目的でSNSを使う人も多く、ターゲットのライフスタイルに適したマーケティング戦略が求められます。

香港のSNSマーケティング事例

最後に、香港のSNSマーケティングの事例を紹介します。

100毛

100毛とは、香港の若者に人気のエンタメ雑誌・ネットメディアです。

Facebookページでは、毎週100個のテーマを1つにつき100~500字程度で、分かりやすくユーモアを含んで紹介しています。

今では香港人の誰もが知っている人気メディアですが、成功の背景には投稿内容だけでなく、KOLと呼ばれる創業者の存在があります。

KOLとは、専門知識を蓄えた影響力を持つ人物のことです。

パーソナリティ面の人気だけでなく、権威性・信頼性があるインフルエンサーを指します。

中華圏のSNSマーケティングでは、KOLの存在が欠かせません。

中華圏・香港ならではのSNS文化を抑えよう

今回は香港のインターネット周辺環境・SNS事情を解説しました。

香港におけるSNSマーケティングのコツをお分かりいただけたでしょうか。

海外マーケティングの成功には、海外進出の経験豊富なプロのサポートが重要です。

ぜひ一度、まじすけの海外マーケティング支援サービスにご相談ください。

 

海外でSNSを用いたマーケティングをお考えの方はこちら

 

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