インスタマーケティングは、写真や動画を投稿していき、ユーザーとコミュニケーションを図っていくために使用されるSNSです。しかし、通常の投稿では、フォロワー以外のユーザーに投稿を見てもらう機会が得にくく拡散しないと悩むマーケターもいます。
そのような悩みを抱えている方も、インスタ投稿のコツを抑えれば、インスタマーケティングで効果が得ることができます。そのため、インスタについて理解を深めましょう。ここでは、インスタマーケティングの目的から運用方法まで分かりやすく解説します。
インスタマーケティングとは
まずは、インスタマーケティングの特徴について分かりやすく解説します。
特徴
2020年3月にガイアックスの調査データによると、インスタグラムの国内ユーザー数は3,300万人にのぼります。Facebookを抜いて、LINE、Twitterの次に成長しているSNSです。
インスタグラムは写真や動画を使用して、ユーザーの商品をアピールできるので、来店や購入などの消費者行動を促進できるという特徴を持っています。このようなインタグラムを活用して、商品の認知度・集客・販促アップのためのプロモーションを行うマーケティングのことを「インスタグラムマーケティング」といいます。
メリット
・ハッシュタグ検索で認知してもらえる
ハッシュタグを付けて投稿すれば、そのタグワードに興味を持っているユーザーに投稿を見てもらうことができます。ハッシュタグを通じて、企業名や商品名を知らない顧客とつながることができるため、新規顧客の獲得にもつながります。
・視覚的効果が高い
SNSは文字情報がコンテンツの中心となりますが、インスタグラムは文字情報より写真や動画など視覚的にアピールするコンテンツが中心となります。そのため、商品やサービスの形があるものを印象付けるためには、視覚的効果が高いインスタグラムが効果的です。
・ファンと交流できる
インスタだけに限定された話ではありませんが、SNSのため、双方向のコミュニケーションが行えます。自社ブランドや商品名のハッシュタグを付けてくれた顧客に対して、「いいね」を押したり、最新商品情報を配信したりすることで、顧客ロイヤルティを高めることができ、継続して商品を購入してくれるファンと交流を図ることができます。
デメリット
・拡散力が弱い
FacebookやTwitterにはシェア機能が用意されていますが、インスタグラムにはシェア機能がありません。そのため、拡散力が弱いです。フォロワー以外の人にアピールすることが難しいので、ある程度のフォロワー数を獲得するまで、宣伝効果が限定的になることを理解しておかなければいけません。
・写真や動画が必要
インスタグラムは、写真や動画を投稿するSNSです。文字だけで投稿できるSNSとは異なり、魅力的な写真や動画を用意しなければいけません。そのため、商品・動画でのアピールが難しい商品・サービスを取り扱っている企業は、インスタマーケティングに向きません。
インスタマーケティングの目的
なぜ、インスタグラムマーケティングの運用は必要なのでしょうか?ここでは、インスタマーケティングの目的をご紹介します。
消費者行動につなげることができる
インスタグラムは、商品やサービスを写真や動画で投稿するだけではなくて、キャンペーンの施策を打つことで消費者行動につなげることができます。
顧客とのコミュニケーションツール
インスタグラムの投稿に、いいねやコメントが付けられるため、フォロワーとのコミュニケーションツールとして活用できます。どのような商品が好評なのかも、エンゲージメントの高さで図ることができるため、商品開発に役立てることもできます。
ポジティブな口コミを増やす
インスタグラムは、UCGマーケティングでも利用されるようになってきました。実際に、商品を購入したユーザーが、商品画像を投稿することでフォロワーに投稿が発信され拡散力が増します。この口コミがポジティブなものであれば、フォロワーも「あの人が商品を購入しているなら、私も購入する」と新規顧客の獲得につなげられるのです。
インスタマーケティングの運用方法
実際に、インスタマーケティングを行う場合はどうすれば良いのでしょうか?ここでは、インスタマーケティングの運用方法について解説します。
KPIを設定する
まずは、運用の目的としてKPIを設定します。KPIは数値化できるものを設定しましょう。
フォロワー数
アカウントをフォローしてくれたユーザー数をいいます。
エンゲージメント
投稿に付く「いいね数」「コメント数」「保存数」をいいます。
ハッシュタグ投稿数
ハッシュタグは、自社ブランド名や商品名がタグで付けられた投稿のことをいいます。ハッシュタグ投稿数=口コミ数と考えられます。
リーチ数
リーチ数は、インスタグラムの投稿の閲覧回数のことをいいます。
運用方針を決める
KPIを策定したら、運用方針を決めていきましょう。
1. コンテンツテーマ
インスタグラム運用で重要なのが、コンテンツテーマです。多くの人に商品を認知してもらおうと闇雲に投稿しても、誰も興味を持ってくれません。 どのようなコンテンツを投稿するか決めておくことで、投稿に統一感が出て、ターゲット層となるユーザーに突き刺さるインスタアカウントになります。
2.投稿頻度
投稿頻度を決めておかなければ、継続して運用していくことができなくなります。投稿頻度が大切だと無理をして、大量の写真を投稿する人がいますが、質の低いコンテンツを投稿しても意味がありません。
質の低いコンテンツを投稿すると、離脱するフォロワーも出てきます。そのため、質の良いコンテンツで投稿できる頻度を決めておき、ルールに従って、定期的に投稿するようにしましょう。
3.投稿スケジュール
ターゲットとなるユーザーによって、インスタグラムを利用する時間・曜日が異なります。アクティブになっている時間帯を狙って、写真を投稿することで、コメントやいいねをもらいやすくなります。
施策を実行する
また、インスタグラムマーケティングの効果を最大に発揮するため、さまざまな施策を行っていきます。
1. キャンペーン
インスタグラムの投稿でキャンペーンを実施することで、その投稿を見てくれた人にアクションを促すことができます。施策は「この投稿を見てくれて、来店してくれた人にはプレゼントを贈呈します」のようなキャンペーンを投稿するだけです。
2.広告配信
インスタグラムには、フィードやストリーズへの広告配信ができます。フォロワーではないユーザーに対して、自社の投稿を閲覧してもらいたいときに広告配信は有効的です。この広告配信施策とキャペーン施策を合わせると高い効果が得られます。
3. インフルエンサーマーケティング
自社のアカウントの拡散力の低さに悩んだ場合は、インフルエンサマーケティングが有効的です。ターゲットとなるユーザーが支持しているインフルエンサーを活用することで、ブランド価値を高めることができます。
インスタマーケティングのポイント
インスタマーケティングは闇雲に投稿すれば成功するものではありません。投稿のポイントを守ることが大切です。どのようなことを守れば良いのでしょうか?ここでは、インスタマーケティングのポイントをご紹介します。
1.クリエイティブな投稿で惹きつける
インスタグラムユーザーは、クリエイティブな投稿に興味を持ちます。そのため、一瞬で注意を惹きつけられるような工夫はもちろん、瞬時にメッセージが伝わるようなクリエイティブの制作が必要です。
2.運用方針は事前に決めておく
インスタグラムは、ブランドとしての統一性が求められます。統一性を持たせることで、ブランディング力が高まるのです。このブランディングを崩さないように、コンテンツテーマと運用方針は事前に決めておくようにしましょう。
3.PDCAサイクルを回していく
インスタマーケティングは、PDCAサイクルを回していく、都度運用を見直していくことが大切です。
これまでの投稿で多くのエンゲージメントを獲得している投稿のパターンを分析することで、ターゲット層に刺さりやすい投稿が行えるようになります。ターゲットが好むものが分かれば、双方間コミュニケーションが活発になっていくのです。
インスタマーケティングの成功事例
次に、実際にインスタマーケティングで成功している企業事例をご紹介します。
IKEA (@ikea_id)
グローバル展開する総合家具チェーンIKEAは、インスタグラムのハッシュタグを電子カタログとして活用していることで話題を集めています。
例えば「テーブル」のタグをクリックすると、さまざまなテーブルの写真が表示される仕組みになっているのです。その中で、気になったテーブルの写真をタップすれば、そのテーブルのアカウントページに飛んで、商品詳細を見ることができます。とても便利など多くのイケアファンがフォロワーになっています。
プレミアム・アウトレット(@premiumoutletsjapan)
プレミアム・アウトレットでは、SNSと実店舗を連動させるキャンペーンを実施しています。実施されたキャンペーンは「プレミアム・アウトレットでハッピーをシャア!」というもので、店舗で過ごした楽しい思いで写真をSNSで投稿するというもの。
投稿者の中から、毎月10名に1万円分のお買い物券がプレゼントされるというものです。投稿には「#happyatpremiumoutlets」のタグを付ける必要があるため、このようなキャンペーンによって、来店したことがないユーザーにも認知してもらえました。
KIRINビール (kirin_beverage)
KIRINビールは、インスタグラムだけでキャンペーンを完結させずに、TwitterやLINEなどさまざまなメディアを利用したクロスメディアキャンペーンを実施。実店舗でビールを楽しんでいる写真を撮影して、各メディアに投稿してもらうというもの。
また、このキャンペーンは、公式特設サイトが設置している「カンパイイネ!」のボタンをクリックするだけでも参加できるようになっているのが特徴。多くのユーザーにキャンペーンに参加してもらうことで、インスタグラム上で企業の露出が増えていき、話題にされやすくなります。
まとめ
今回はインスタグラムマーケティングの目的や運用方法について解説しました。他のSNSとは異なり、写真や動画など視覚的な訴求効果が高いインスタを上手に活用していくことで、ブランドや商品のファンとコミュニケーションを図ることができます。
また、広告配信やインスタグラマーを活用する施策を打つことで、フォロワー以外の方にも自社のことを知ってもらえます。インスタグラマーの利用者は、国内・国外に多くいるので、これを機会にインスタマーケティングを始めてみてください。
また、越境ビジネスにインスタマーケティングを考えている方は、海外マーケティング支援会社まじすけへ、ぜひ、ご相談ください。
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