海外進出先として韓国が人気です。実際に、韓国へ進出した日本企業の84.9%が黒字経営化で、半数以上が事業拡大を検討しています。なぜ、韓国は進出しやすいのでしょうか?韓国進出を目指す際に注意点はないのでしょうか?この記事では、進出国として選ばれる韓国の魅力について分かりやすく解説します。
日本企業の韓国進出動向
JETROの調査結果によると、韓国にある外資企業15,000社のうち、日本企業が3,000社ほど占めています。その中の84.9%の日本企業が黒字経営で、韓国進出した日本企業の業績は堅調です。また、事業拡大すると回答した日本企業は42.5%と先の見通しも良好です。
日本の文化でもあるアニメやゲームは韓国でも根強い人気があります。また、韓国は日本以上に高齢化が進んでいるため、医療分野や保険分野の需要も高まってきています。韓国は半導体に依存した産業構造となっているため、他の分野でも、ビジネス機会が得られやすいのです。
韓国進出の3つの形態
韓国進出の形態は「現地法人」「支店」「常駐員事務所」の3つの形態に分けられます。
現地法人
外国人投資促進法制定以降、現地法人設立手続きが簡単になったため、メリットが多い現地法人の設立が増えています。現地法人であれば、スタッフの採算意識を向上させることができて許認可も受けやすく、新規事業を推進しやすくなります。
また、法人税率が低くなるなどの恩恵が受けられるので、支店より現地法人を選ぶ日系企業が多いです。
支店
支店は現地法人と異なり、本社と同じ事業体を指します。支店の売上も内国法人(日本企業)の所得となるため、日本で法人税申告をしなければいけません。そのため、現地法人のように税金面の恩恵は受けられません。しかし、資本金の用意が少なくて済むというメリットがあります。
常駐員事務所
常駐員事務所の形態では営業活動は行えず、情報収集・市場調査・連絡業務などに限定されます。韓国南東部に位置する釜山は、日本から一番近い「海外」の都市です。約2時間で韓国に行くことができるため、韓国進出を目指す日系企業は、現地法人か支店を設立することが多いです。
補足:ECサイト運営する企業も多い
韓国では口コミによる商品購買されることが多く、SNS利用者が多いです。日本の利用者も多いFacebook・Instagram・Twitter・YoutubeなどのSNSの利用者が多いため、SNSマーケティングがしやすいです。SNSマーケティングを活かしたECサイト運営も韓国進出方法として人気があります。
そのため、現地法人や支店を設立せずに、WEBで韓国進出を目指す日本企業も多いです。実際に、ECサイト運営から始めることで、ビジネス機会が得られるのかデモが行えます。少ない初期投資で始められるので、リスクも少ないです。
韓国進出のメリット
法人設立やECサイト運営など、韓国へ進出する方法をご紹介しました。実際に、韓国へ進出すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか?ここでは、韓国に進出するメリットについてご紹介します。
ビジネス拡大ができる
日本は、少子高齢化社会で市場拡大は見込めません。市場は縮小する一方だとも言われています。しかし、韓国の人口は年々増え続けているため、販路拡大することでビジネス拡大が狙えるのです。とくに、日本独自の文化であるゲームやアニメは高い需要があります。
WEB集客の効果が出やすい
韓国はインターネット検索よりも、家族や友人からの口コミ・評判で商品購入を決断します。個人ブログやSNSの利用者を多く、YouTubeやFacebook、Instagramなど日本で利用されているSNSも利用されています。と くに、日本よりも動画視聴を積極的にする韓国人に向けては、YouTubeでのインバウンドソリューションが効果的です。このような韓国の国民性を理解して、デジタルマーケティングを行えばビジネス機会が得やすいです。
インバウンド事業が見込める
日韓問題は解決してはいませんが、最悪の状況は脱したかもしれません。若い世代を中心とした訪日旅行の需要は増えています。日本政府観光局(JNTO)によると、2019年の訪日外国人客数は558万4,600人です。
韓国から日本へは、片道2時間で訪れることができます。至近距離のため、訪日旅行を楽しむ韓国人が増えているのです。そのため、韓国向けにマーケティングを行えば、インバウンド事業を狙うことができます。
韓国進出をするデメリット
次に、韓国進出をするデメリットをご紹介します。
日韓問題で課題が多い
日韓問題とは、日本と韓国の間で起きている問題のことで、歴史的・政治的背景から解決できない課題を抱えていることをいいます。両国文化の流通・解放問題から、政治・経済・軍事的問題にまで多岐に渡っており、相手国に対する嫌悪・憎悪の感情が掻き立てられることがあります。
韓国からの謝罪と譲歩の要求が止まらないことが、日本に韓国疲れを引き起こしているのです。この日韓問題は和解されたわけではないので、韓国進出する場合は躊躇しなければいけません。
韓国経済は不透明
韓国経済は、対外依存度が高く、経済に占める財閥企業の存在感が突出しています。中国経済の影響を受ける経済構造は指摘されており、現在も燻っています。新型コロナの影響で輸出入も減ったときは、韓国経済の低下が報道されましたが、対外依存度が高い韓国の経済は不透明です。
また、韓国は半導体に依存した産業構造となっており、半導体の価格が低迷しているため、経済状況が少し不安定になっています。
補足:日本企業と協業を望む韓国企業は多い
日韓問題は解決したわけではありませんが、ビジネスでは両国は良好な関係が続いています。少し不安な要素はありますが、韓国進出をしている日系企業の70%が黒字となっているので、韓国でのビジネス展開のしやすさが数字からも分かると思います。
また、日本企業と協業を望む企業も多いことから、独立行政法人ジェトロ(日本貿易振興機構)がマッチングの仲介サービスなどをしているぐらい、日本企業に好印象を抱いているのです。
まとめ
今回は、進出先として人気の韓国の魅力について解説しました。解決していない日韓問題などの不安要素はありますが、韓国は体外依存度が高い国です。自国では、半導体に依存した産業構造となっているため、さまざまな分野で進出しやすくなっています。実際に、韓国進出した日本企業の84.9%の企業が黒字となっているのです。
また、日本企業と提携したいと思っている韓国企業も多いです。JETROでは、ビジネスマッチングもしています。さらに、SNS利用率が高いため、YouTube・Facebook・Instagram・Twitterなどを活用したデジタルマーケティングも参入しやすいです。そのため、ビジネス拡大を狙っている方は韓国進出も検討してみましょう。
まじすけ株式会社では、海外進出に向けたWebマーケティング支援を行っているので、ぜひ、韓国進出に興味がある方は、お気軽にご相談ください。
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